サンストリート浜北のそば屋
静岡県浜松市でそば屋の店舗デザインと改装工事をおこないました。
お店の名前は「信州そば処 小木曽製粉所 サンストリート浜北店」。
浜松市浜名区のショッピングモール「サンストリート浜北」のフードコート内に構えるお店です。

松本城の外観をイメージした、白と黒のコントラストを印象付けるようなデザイン。
店舗正面は、カウンター近くに天ぷらフライヤーとそば釜を配置し、並んでいるお客様が調理中の様子を間近で見られるようにしました。
単に食欲をそそるだけでなく、「ライブ感」を楽しめるような工夫になっています。

揚げたての天ぷらを並べる台は5つの箱がぴったりと納まるように設計し、お客様が取りやすいように奥から手前へ勾配をつけています。

頭上の看板と足元のカウンターは、お客様と最も距離が近くなり視線が集中する箇所。そのため、特に細部の素材選びや意匠にまで気を配る必要があります。
カウンター下の腰壁には「なまこ壁」のデザインを採用し、日本の伝統的な城壁や土蔵のような和の風格を演出しました。
本来のなまこ壁は瓦を並べて貼った後、その継ぎ目(目地)に漆喰を高く盛り付けて塗るものですが、ここではあらかじめ蒲鉾型に出来上がったセメント製のタイルを貼り、隙間をモルタルで埋めて繋ぎ合わせています。
注文した料理を待つ間や食事中も「目で見て楽しめる」デザインです。

ファサードの垂れ壁にはニチハのアスファルトシングル「アルマ」を使用。
アスファルトシングルはもともとアメリカで開発された屋根材で、表面に砂や石粒が吹き付けられた柔らかいシート状の素材です。
施工が容易で安価なため、住宅の屋根以外にも今回のように店舗や施設の外装としてよく使われます。
壁面の凹凸デザインに間接照明を当てることで柔らかな陰影が生まれ、視覚的な奥行きを感じさせます。

メニュー札は吉野製材の不燃木材「むくふねん」を用いました。
アスファルトシングルと木材という異素材の組み合わせが、和モダンな雰囲気を作り出しています。

「そば処 小木曽製粉所 サンストリート浜北店」は2025年6月1日からオープンです。
静岡県内では2店舗目、浜松市は初出店となります。
1階フードコートの中にあるので、ぜひ気軽に立ち寄って美味しいおそばを食べてみてください。
【ショッピングモールのそば屋 改装工事】
>>1. 軽天工事
>>2. 下地工事
>>3. 内装工事
>>4. 仕上工事
【使用した主な部材・設備】
カウンター | 天板 | ゴム集成材ウレタン塗膜防水仕上げ | ||
カウンター下 | 壁 | なまこ壁セメントタイル貼り | ||
ファサード | 壁 | ニチハ アスファルトシングル SA302 グレーAR | ||
ファサード | メニュー札 | 吉田製材 むくふねん |
【店舗情報】
そば処 小木曽製粉所 サンストリート浜北店
〒434-0041 静岡県浜松市浜名区平口2861 サンストリート浜北
>>公式サイト
所在地:浜松市浜名区
用途:店舗
工事種別:リノベーション